JOURNAL

個人開発の小さなWebツールが増えている理由を考えてみる

最近、X(もう慣れないけど)のタイムラインを眺めていると、「単位変換だけのサイト作りました」「文字数カウントだけのやつ公開しました」みたいな投稿をやたら見かける気がします。気のせいかもしれませんが、少なくとも自分の観測範囲では明らかに増えている。で、この店(AKANEKOZA)も見ての通りその類なので、他人事として語れる立場でもないんですが、作ってる側として「なんでみんな急にこういうの作り始めたんだろう」というのは割と本気で気になっていました。

ちゃんと統計を取ったわけでもなんでもなく、あくまで個人の肌感なので話半分に読んでほしいんですが、まず単純にブラウザが強くなりすぎた、というのはあると思います。少し前ならネイティブアプリ側に頼るしかなかった処理が、ブラウザだけでそこそこ動くようになりました。

  • Web Audio API — 音の合成や解析がブラウザだけで完結する
  • Notifications API — OSのネイティブ通知をWebから叩ける
  • Clipboard API — コピー&ペーストをJSから直接操作できる

SPLIT TIMERを作ったときも「これサーバー側の処理いらないな」と気づいた瞬間、急に見通しが良くなった記憶があります。サーバーがいらないと、公開までの心理的なハードルが本当に一段下がるんですよね。レンタルサーバー借りて設定して…みたいな工程がごっそり消える。

あとはこれも正直に書いておくと、コードを書く速度そのものが上がった。AIの補助を借りて書くのが当たり前になって、以前なら1ヶ月かかっていた規模のものが、休日に片手間で形になったりする。それ自体はありがたい話なんですが、同時に「思いつきをすぐ試せてしまう」せいで、似たようなツールが同時多発的に生まれやすくもなっている気がします。自分が「あ、これ便利そう」と思いつくアイデアは、大抵もう3人ぐらいが先に作っている、というのはこの店を作っている間に何度も経験しました。

悲しいですが、これはもう仕方ない。

それでも、単位変換や文字数カウントみたいな「別に大げさな話じゃないけど、地味に毎回必要になる作業」への需要自体は、多分この先も無くならない気がしています。アカウント登録して、プランを選んで、ダッシュボードを開いて…という手順を挟むほどでもない用事は世の中に山ほどあって、そこにさっと使えるものを置いておく、というだけで一定の役割は果たせるんじゃないか、と思いながらこの店も細々と続けています。

差別化とか収益化とか、正直まだ答えが出てない部分も多いです。そのあたりはまた別の記事で愚痴らせてください。